ギラン・バレー症候群 治療とリハビリの記録

2018年3月にギラン・バレー症候群を発症してから米国ハワイで治療とリハビリを行なってきた。アメリカと日本の比較も含めて参考までに治療の経緯を記録する。

リハビリ病院で3週間

Rehabには3週間入院してリハビリを行った。その間の回復状況をまとめると、

 

下半身は・・・

入院時も器具無しで何とか歩くことはできたが、どうすれば自然に歩けるのか分からなくなってしまっていた。

セラピーでは廊下や屋外で自然に見える歩き方の練習から始めて、退院時にはある程度意識せずに歩けるようになった。階段は手摺りがあれば上り下りできるようになった。また多くのバランストレーニングを行ったが、片足で立つことは難しかった。

 

上半身は・・・

入院時から箸を使って食事をすること、風呂で自分の体を洗うことなど生活に必要なことはひと通りできていた。

退院時でも上半身全体にしびれがあって体がずっしりと重い感覚があった。また手を使う作業の安定性はまだ不十分だった。

 

筋力は・・・

セラピーではダンベルを使ったトレーニング、プランクなどの自重で負荷をかけたトレーニングなどをしていた。厳しいリハビリの成果で筋力は十分についたと思うが、関節が弱いので筋肉があってもあまり力を出せないと感じる。

 

顔面は・・・

右半分の麻痺の回復が遅かった。目以外は入院時と退院時で麻痺の状態は大きく変わらなかった。

 

目は・・・

入院時は左目はほとんど開いていたが、右目はわずかにまぶたが開いている状態だった。また目を左右へ動かすことがあまりできなかった。それと特に右目は色の識別がきちんとできていなくて、トランプの赤と黒のカードの区別がつかなかった。

右目が開き始めた頃にはメガネの左目側に部分的にテープを貼り付けて回復の遅い右目のトレーニングを主に行った。目が開いたのはいいがしっかり閉じることができなくて乾いてしまうので目薬を使っていた。

退院時には右目はほぼ全開になり視力も戻りつつあった。また両目ともに左右に動かすことが大分できるようになって、色の識別もほぼできるようになった。しかし両目が見えるようになって複視の症状が出てしまっていた。

 

嚥下は・・・

入院時はパンを食べることは許可されていなかった。また液体は粘度を高くしたものだけ飲むことが許可されていた。

退院時にはすべての普通の食べ物、飲み物を摂ることができるようになっていた。しかし食べ物を噛むことはうまくできず時々舌を噛んでいた。妻に病院の近くのセブンイレブンでカップラーメン、おにぎり、スナック、炭酸飲料などを買ってきてもらって、夜に食べていた。久しぶりのジャンクフードがうれしかった。

 

発話は・・・

Rehabでは発話のトレーニングを行わなかった。なぜか理由は分からないが、顔の麻痺が良くなれば自然に喋れるようになるという考え方なのかもしれない。

退院時も舌の動きが不十分であり、口の右側をあまり開くことができなくて呂律が回らずうまく喋れなかった。