ギラン・バレー症候群 治療とリハビリの記録

2018年3月にギラン・バレー症候群を発症してから米国ハワイで治療とリハビリを行なってきた。アメリカと日本の比較も含めて参考までに治療の経緯を記録する。

初めて外に出た

2018年4月6日

スピーチセラピー(ST)が始まった。食べ物、飲み物を飲み込むことができなくなっていたので、まずは主に飲み込みのトレーニングが行われた。リンゴピューレで練習をして、約1ヶ月振りに口から食べ物を入れたのがうれしかった。

またこの日から急にたくさん喋り始めた。口が麻痺していて呂律がまわらず聞き取りづらいが、口頭でコミュニケーションが取れるようになって非常に楽になった。

 

2018年4月7日

病室で妻とPT、STの自主トレーニングを毎日行うようになった。この頃の目の状態は、左目だけまぶたが半分位開いていて右目はまだ閉じたままだった。

早ければ来週にホノルルのリハビリ病院に転院できると言われた。しかしまだ経鼻チューブで胃に栄養を入れていたので、その状態で転院できるかどうか確認しているということだった。経鼻チューブが取れて口から食事ができるようになれば一番いいが、もしダメな場合は胃に穴を開けてチューブを通す胃瘻の手術が必要になる可能性もある。

 

2018年4月8日

入院して以来、初めて病院の建物の外に出た。

看護師さんに連れられて車椅子に乗って病院の入口から少し出たところまで行った。ヒロは雨が多い土地なので、この日もあいにくの雨模様で湿度が高かった。久しぶりに屋外に出て気持ちが良かった。しかし、病室とは違う空気の重さに少し疲れを感じていて、自分の足で外を歩けるようになるなんて遠い先のことだと思った。また、自分が病人であることがまだ信じられない気持ちがあって、途中から久しぶりに外に出てうれしそうにする病人を演じていたように思う。

この日は同僚が奥さんと夫婦で見舞いに来てくれた。重い病気という認識はなかったようで、僕がICUにいることに驚いていた。