ギラン・バレー症候群 治療とリハビリの記録

2018年3月にギラン・バレー症候群を発症してから米国ハワイで治療とリハビリを行なってきた。アメリカと日本の比較も含めて参考までに治療の経緯を記録する。

発症から半年

2018年9月10日

発症から半年が経った。

顔面の麻痺は少しずつ回復しているように見えるが、それ以外の部分の神経の回復は非常にゆっくりで1ヶ月前と比較してもほとんど変化は見えない。まだ体が重くて仕事や生活で疲れやすいと感じる。仕事は今月も半日勤務を継続している。

 

下半身は・・・

歩行に問題はないが、バランスが依然として悪くてあまり変化はない。


上半身は・・・

上半身全体の重さや手が痺れる感覚は依然として残っている。


筋力、関節は・・・

関節がまだ弱くてあまり変化はない。今はリハビリで付いた筋肉で回復が遅い神経を補っている感じだと思う。


心肺機能は・・・

心肺機能は少しずつ回復しているように思う。ジョギング中の心拍数は180近くまで上がってしまうこともあるが平均的には下がってきた。


顔面は・・・

唇の右側を少しきつく閉じることができるようになってきたと感じる。口を段々大きく開けるようになってきた。

 

目は・・・

複視の症状は1ヶ月前とほとんど変わっていない。正面は数m先まで1つに見えているが、横方向や上方向は2重に見えている。プリズム膜での複視の矯正を継続している。

 

嚥下は・・・

たまに水を誤嚥して咳が出ることもあるが大きな問題はない。


発話は・・・

滑舌は少しずつ改善していると思う。舌の動きはまだ鈍いと感じる。

 

 

2018年10月1日

スピーチセラピーを再開して担当のセラピストが変わった。日本語のさしすせそや英語のSサウンドがうまく発音できないので、舌の位置や発音の仕方を習って練習している。

 

2018年10月2日

ホノルルの神経眼科の病院に行った。

現在は正面はほぼ1つに見えているが、横方向(特に右側)と上方向を見た時にまだ複視の症状がある。まだ眼鏡の右側のレンズにプリズム膜を付けていたが、生活する上では大きな問題はなさそうなので取り外すことにした。

ホノルルへの通院は今回で最後ということになった。

 

2018年10月10日

仕事は10月から5時間勤務になって、朝8時から午後2時まで働いている。ほとんどデスクワークをしていて、仕事中は集中しているせいもあるのかあまり疲れを感じない。しかし、ずっと動かずにいるのは良くないようで、仕事が終わって席を立ち歩き始めると、体がうまく動かずよろけることがある。

また週の後半になるほど疲れが溜まっていると感じる。仕事の後にリハビリ施設に行くのは週2回位なので、他の日は自分で運動した方がいいのだが疲れていてあまりできない。

 

2018年10月11日

リハビリのPTはこの日が最終日だった。OTも9月18日に終了していたので、6月から通っていたRehab at Hiloに行くのも最後になった。

最後というのはこれ以上は保険でカバーされないということで、保険が効かないと1回当たり$150位かかってしまうので続けたければいつまでもリハビリを続けられるというものではない。

まだフルリカバリーにはほど遠いと思うが、すでに社会復帰はしていて体はある程度機能しているのでリハビリ施設でできることはあまりないと判断されてしまう。

それでも僕は元々は重症の部類に入るのでかなり長く通った方だと思う。一般的には保険会社に延長の申請しても許可されないことが多いようである。米国と日本では仕組みが違うけれど、日本だったらもっと長くリハビリを続けられるということでもないと思う。

PT,OTのリハビリでは自分では気付かないことを療法士が指摘してくれたり、数値で客観的に示されることがあった。例えば、不安定な台に載ってバランスを取る能力を測定する装置では、年齢80才以上と言う結果だった・・・。

リハビリをしても短期間で目に見える成果はあまりないと最近は感じているが、長い目で見てフルリカバリーを目指す必要があると思う。今後は自分でPT,OTを続けなければならないので、内容を改めて見直すようにしたい。新しいことも始めた方がいいので、療法士からしきりに勧められていたヨガも再開したいと思う。STはまだ続くので、もう少しライフケアセンターには通うことになる。