ギラン・バレー症候群 治療とリハビリの記録

2018年3月にギラン・バレー症候群を発症してから米国ハワイで治療とリハビリを行なってきた。アメリカと日本の比較も含めて参考までに治療の経緯を記録する。

ハワイを去る

2018年11月10日

病気を発症してから8ヶ月が経った。

体が麻痺していると体が重く感じるのだが、自分の足が重さで床にめり込んでいくように感じることがある。

リハビリはSTが10月22日に終了して、今後はリハビリ施設には通わずに今までやってきたことを自分で続けていくことになる。一般的な理学療法等であまり回復を促進できないなら、自分で考えていろいろなことを試してみるのがいいのだと思う。

仕事は11月から1日6時間勤務している。疲労度はその日によるが、体調に影響されると感じる。例えば夜にあまり眠れなかった時や頭痛がする時などは疲れやすくなってしまうようだ。

 

2018年11月26日

神経内科のドクターの診察を3ヶ月振りに受けた。

ドクターは90%くらいは回復しているように見えるが、残り10%は時間がかかるかもしれないと言っていた(90%は言い過ぎだと思うが)。

仕事については1月からは勤務時間を7時間か8時間に増やそうと思うという話をして、可能だと思うが疲れたらしっかり休むように言われた。

 

2018年12月10日

病気を発症してから9ヶ月が経った。

病気になってから体のバネがなくなってしまってジャンプしようとしてもあまり高く跳ぶことができない。バネというのは筋が引き伸ばされた際に反射的に起こる筋収縮によって生み出されるそうなので、僕の場合は筋に反射を伝達するための神経が麻痺しているのではないかと思う。一般的にバネをつけるためには縄跳びなどのトレーニングが有効らしい。

また、スーパーマーケットで買い物したり、部屋の片づけ作業をしたりすると疲れてしまうことが多いが、ジョギングなど体が温まる運動した場合はそれほど感じない。大きく体動かして汗をかくような運動をした方がリハビリになるのだと思う。

 

2019年1月10日

病気を発症してから10ヶ月が経った。

特に変わりはなく、体が重くて関節がグラグラする感覚が続いている。毎朝のジョギングに加えて縄跳びのトレーニングを始めた。

仕事は1月から1日7時間勤務に増やした。少し疲れを感じていて家に帰るとグッタリしてしまうことも多いが、何とかやっていけそうである。

 

2019年3月10日

早いもので病気を発症してからちょうど1年が過ぎた。

この病気は約1年でほぼ体の機能が回復する人も多いらしいが、自分には当てはまらないようである。

体が重かったり、疲れやすいことにも慣れてしまったが、ずっとこのままというのはやはりしんどいので少しずつでも回復することを期待したい。今までは病人のためのリハビリトレーニングを続けてきたが、そろそろ負荷を上げて筋力をさらに向上させるトレーニングをしていく方がいいのかもしれない。

今現在の体の状態を記録しておくと、

- 話す時に舌がうまく動かないので雑に喋って言い間違える。

- 体が疲れてくると喉や舌も疲れて話しにくくなる。

- 字を書く時に手がうまく動かないので適当に書こうとして書き間違える。

- 重い物はしっかり手で持つのでわりと大丈夫だが、軽い物を持っている時に落としてしまう。

- 関節が弱くてしっかりと片足で立てないので、階段では必ず手摺りを掴んで上り下りする。

- ずっと立ちっぱなしでいるのがつらくて、歩いたり体を動かしているほうが楽である。

- 作業で体を使うと体が硬くなったように感じる。

- 体が疲れるのに比例して体が重くなるように感じる。全身に重りを貼り付けているような感覚になる。

- 仕事でパソコンのマウスをよく使うせいか、右手首に負荷がかかってときどき痛くなる。

- 横方向と上方向を見た時に複視の症状がある。

 

それぞれ僅かずつであるが、回復はしていると思う。

 

今月末に転勤で日本に戻ることになった。病気のため、ハワイでの業務に対応できないというのも理由の1つである。4年9ヶ月住んだハワイからこういう形で出ていくとは想像していなかった。

日本では生活環境も仕事の内容も大きく変わることになる。何となく、停滞している病気の回復にとっては環境が変わるのはいいのかなという気もしている。

今は、引っ越しの準備作業で大変。体は疲労困憊だが、そうも言ってられない。