ギラン・バレー症候群 治療とリハビリの記録

2018年3月にギラン・バレー症候群を発症してから米国ハワイで治療とリハビリを行なってきた。アメリカと日本の比較も含めて参考までに治療の経緯を記録する。

病気の原因について考えること

ギラン・バレー症候群というのは自己免疫疾患の1つであり、自己免疫疾患というのは自己の組織や細胞を異物と誤認して生じる病気のことである。ウイルス感染や細菌感染などがきっかけとなって、本来は外敵から自分を守るためにある免疫のシステムが異常になり自己の末梢神経を攻撃すると考えられている。

 

僕は2月初めにFlu shot(インフルエンザの予防接種)を受けていて、3月8日に全身の麻痺を発症したので、ワクチンが病気の発症のきっかけになったのはほぼ確かなことだと思われる。

しかし、ワクチンが自己免疫疾患の原因になったというのは違うような気がする。自己免疫疾患は何らかの原因で潜在的に発症していて、ワクチンが引き金となって体の麻痺という自覚症状が表れたという方がしっくりくるように思う。医学的なことは分からないが、そう考える方が実際に病気になった自分の実感には合っている。

原因が何かは分からないが、精神的なストレスや肉体的な疲労など考えられることは色々あるだろう。そう考えると仮にあの時、インフルエンザワクチンを接種していなくても、別の何かがトリガーになって同じ病気を発症していたのかもしれない。しかしワクチンさえ接種しなければ、やり過ごせた可能性はあるのだろうとも思う。

 

Flu shotを接種したあの日、ちょうど米国ではアメリカンフットボールの年間王者を決めるスーパーボウルが開催されていた。その日の午前中に妻と一緒にSafewayの薬局に行ってFlu shotを受けた(アメリカでは保険に加入していればスーパーマーケットの薬局などで無料でFlu shotを接種できる)。

あれから一年、これを書いている今日もたまたま年に1度のスーパーボウルの開催日であり、こんなことを考えていた。これからもスーパーボウルの時期になると思い出すのだろうか。